試験機関

こんにちは、安田精機のメディア・マーケティング課です。今回のブログでは、弊社のクライアント様である試験機関「一般社団法人ボーケン品質評価機構」へのインタビューをお届けします。

【一般社団法人ボーケン品質評価機構の概要】
・概要:衣料品、服飾雑貨、家具等を対象とした性能評価を行う第三者試験機関
・事業内容:繊維事業/生活産業資材事業/機能性事業/認証分析事業/品質/教育支援
・設立:1948年

【インタビューにご協力いただいた方】
・広山様 技術サービス課 入社19年目
・尾崎様 試験室担当 入社14年目
・東堤様 試験室担当 入社2年目

数々の試験に携わった経験を活かして品質支援に注力

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左から広山さん、尾崎さん、東堤さん

――まずは事業内容についてお伺いしてもよろしいでしょうか?

広山さん:繊維事業をはじめ、家具や雑貨、日用品の試験を行う生活産業資材事業、消臭・抗菌などの機能性事業、品質支援事業や認証分析事業、海外事業の6事業を展開しています。大阪の事業所には約250名の従業員がいますが、その半数程が繊維事業を担当していますね。

弊社は単純に試験を請け負うだけでなく、品質保証のパートナーを目指しています。品質管理支援業務、商品開発支援も行っています。試験機関としてこれまで蓄積してきた知見や、多様な経験を持つ社員の経験が強みです。さまざまな試験に携わってきた機関として、お客様の困りごとを解決したり、情報提供を行ったりしています。

とくに、新しい素材や機能性製品は規格制定が追い付いていないため、弊社がお手伝いできることが多いと感じています。お客様と相談しながら試験方法を考え、規格制定にも携わることもありますよ。また、試験や規格に関するセミナーも頻繁に開催しています。

――企業の品質支援に力を入れて、セミナーも開催されていらっしゃるんですね!みなさんも登壇されるのでしょうか?

広山さん:登壇しますよ。セミナーは入社5年目あたりから任されることが多いです。セミナーのPRはSNSで行っていて、X(Twitter)から直接問い合わせをいただくケースもあります。

多彩な事業展開と社会のニーズに合わせた新しい挑戦

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試験室の様子

――コロナ禍を含めた、ここ数年の変化をお聞かせください。

広山さん:感染症対策のニーズが高まったことで、機能性事業部の抗ウイルス、抗菌・防臭の検査依頼が一気に増えました。通常は納期が2週間〜1カ月でできていた試験が、当時は9カ月待ちでした。当該部門はかなり忙しくしていましたね。ちなみに抗菌・防臭の検査は製品の状態ではなく、素材・材料の状態で検査をするんですよ。

――たしかに、抗ウイルスや抗菌製品が一気に増えましたよね。ほかにもニーズが高まっている試験はありますか?

広山さん:最近ではサスティナブルをキーワードにした製品の開発や、CSR監査なども実施しています。やはり繊維事業が事業のメインどころではあるものの、各領域の専門性を高めるため、2019年に事業本部制へ移行しました。

工場監査もずっとやってきた主力事業の一つで、原料の受け入れから、できた製品をトラックへ積み込むまで全ての工程の品質に問題ないかを監査しています。そういった様々な事業は社内に蓄積されたノウハウで対応することもあれば、中途採用のメーカー出身の社員が前職の経験を活かして活躍するケースもあります。

品質不良やクレームの原因調査を行い、クレームに対する対策を立案することも弊社のサービスの一つです。

――積極的に中途採用を行っているんですね。社内のノウハウだけに頼らず、常に社内のリソースをブラッシュアップする姿勢がボーケン様の強みを支えていると感じます。

サービス向上のキーは部署間の密な連携&柔軟な組織編制

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繊維の破裂強さを測定する試験機

――広山さんたちはどんなお仕事をされているのでしょうか?

広山さん:技術サービス課は、お客様の窓口になっていて、一般的な営業部署のような立ち位置です。3年前までは試験課に所属していました。

尾崎さん:入社当初は報告書を作成する部署へ所属していました。まだあまり知識がない中で様々な試験の結果を扱い、お客様の膨大な要件(基準)と照らし合わせて判定・精査することがとても大変でした。振り返ってみると入社してからの1〜2年が一番大変でしたね。

今は試験課に配属されて2年目になります。その前は技術サービス課に10年以上在籍していました。

――いろいろな部署を経験する機会が多いのですね。

広山さん:たしかに、部署間の移動は頻繁にありますね。部署間のコミュニケーションも活発です。技術サービス課の営業メンバーは、お客様からいただいたフィードバックを試験課に伝えることを心がけています。

尾崎さん:試験課ではお客様のリアルな反応がわかるおかげで、社内の視点だけではわからなかったことに気づけることも多いです。感謝の言葉を聞いたときは、うれしく感じます。

――試験課では、1日にどれくらいの量の試験が行われるのでしょうか?

尾崎さん:毎日固定された試験をするのではなく、決まったスケジュールの中で様々な試験が割り振られます。試験の件数としては、1日60件程度です。

――部署間の連携が強いことで、会社全体に良い循環が生まれているのですね!

専門領域を超えたチャレンジ!入社2年目で感じるやりがいは?

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インタビューは始終にこやかに行われました

――東堤さんは入社2年目とお聞きしていますが、大学ではどんなことを学ばれたのですか

東堤さん:もともと建築デザイン系の学部出身でしたが、キャリアセンターに掲示されていたボーケンの社員募集を見て、おもしろそうだなと興味が湧き応募しました。最終的な入社の決め手は面接官の人間性に惹かれたことです。

――大学で学ばれていたこととは、かなり毛色の違ったお仕事につかれたわけですが、実際に2年間働いてみていかがでしょう

東堤さん:覚えなければいけないことも多くありますが、毎日学び、勉強することが今はとても楽しいです。1日の終わりに、今日やり切ったことを振り返って「今日もがんばった!」という想いを胸に仕事を終えることができることをうれしく感じています。

昨日までできなかったことが、先輩のアドバイスのおかげでできるようになるように、日々の成長が実感できますね。同じ課で働く先輩の尾崎さんから仕事に向き合う前向きなエネルギーをもらうことも多いです。

――日々成長に喜びを感じられる職場なんですね。働きやすさに関してはどのように感じていらっしゃいますか?

尾崎さん:ライフステージに合わせて働き方を柔軟に変えることができます。在宅ワークや時短勤務も取り入れています。産休明けの復帰率は非常に高く、肌感ですが、100%に近いと思いますね。

――働きやすい環境の中で、日々やりがいを感じながらお仕事されているのがよく伝わってきました。試験機に携わる企業として、共にチャレンジを重ねながら成長していきたいですね。今日はいろいろなお話を聞かせていただきありがとうございました。

インタビューを振り返って

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メディア・マーケティング課の2名で訪問させていただきました

インタビューの後は試験室を見学させていただきました。古今東西、様々な試験機が並ぶ様子は圧巻でした。弊社製品も導入されており、感慨深くなりました。

インタビューで3名のみなさんが、生き生きとお仕事の話をされているのを伺い、日々やりがいを持ってお仕事されている姿が鮮明に浮かびました。とくに、専門外の領域に飛び込んだ東堤さんが、入社歴が浅いにもかかわらず充実した日々を送っていることがわかるエピソードが印象的でした。自分自身の成長を日々実感できる職場は、大変魅力的です。

奥が深い事業内容を展開するボーケンでは、若手でもベテランでも、同じように学び続けられる環境が整っています。お客様に徹底的に寄り添うスタンスで丁寧なサービスが提供できるのは、働き手側に心の余裕があるからこそ。社員自身が安心して働き、チャレンジできる環境が企業の成長を支えているのでしょう。

参考:一般社団法人ボーケン品質評価機構