新卒採用

こんにちは! 安田精機の採用担当です。今回はいつもと少し趣向を変えて、採用関連の内容をお届けします。安田精機製作所では、2024年度から新卒採用者を迎える予定です。初めての新卒入社に向けて、今まさに準備を進めています。

今回のブログでは、新卒採用のヒントを得るため、新卒採用に力を入れている同業界の抱月(ほうげつ)工業株式会社を訪問したときの様子をお伝えします。お話の中で伺った新卒採用成功の秘訣や、効果的な取り組みをご紹介したいと思います。

抱月工業株式会社を訪問しました

新卒採用

抱月工業は、昭和22年に大阪の大阪市内に設立され、75年以上の歴史をもつ金属加工会社です。金属を切断したり曲げたりする加工を得意とし、日本だけでなく海外にも拠点を展開しています。

今回の訪問は、弊社の新卒採用でお世話になった人材紹介会社の計らいにより実現しました。同じモノづくり企業として、新卒採用の秘訣や効果的な取り組みなど伺いたいことがたくさんあります。代表取締役社長の大久保尚容さんをはじめ、抱月工業様の多くの社員様のご厚意で、工場の見学と新卒の採用についてたくさんお話を聞かせていただきました。

抱月工業の採用サイトでは「未来は、まだまだ切れる」という印象的なメッセージを掲げ、独自の取り組みを展開しています。初めて聞くようなユニークな制度や施策がたくさん紹介されています。ぜひHPと併せてチェックしてみてください。

抱月工業株式会社のHPはこちら

抱月工業株式会社の採用サイトはこちら

高卒採用は難しい!?

新卒採用

まずは大久保社長にお話を伺いました。新卒採用を始める原動力になったのは、会社を「中小企業」から「中企業」に成長させたいという社長の思いだったそうです。会社を成長させるためには社員教育による長期的な視点で社員のレベルを底上げし、良い人材を蓄積していくことが必要不可欠だと感じ、新卒人材の採用に乗り出したといいます。

新卒採用を開始した当初は、大卒採用と併せて高卒採用も積極的に行なっていましたが、高校生の採用にはさまざまなハードルがあったため、現在は大卒採用に力を入れているとのことです。高校生の採用は、成人の応募者に比べ、未成年の応募者に対して面接で聞いてはいけないことがあったり、最終的には先生やご両親の意向が大きく左右されたりと、よい人材の発掘のために乗り越えなければいけないハードルが多くあるそうです。大卒の採用に舵を切ってからも、定着率やマッチングの問題に直面し、採用数が安定するまでには10年以上かかったと話していました。

就活イベント「タダメシ」

今回、弊社と抱月工業をつないでくださった株式会社ビーウェルでは、就活イベント「タダメシ」を開催しています。タダメシとは、名の通り、学生が参加費無料で参加できる食事会で、学生と現役社員がコミュニケーションをとる場になっています。

抱月工業でも、就活生に向けて定期的に「タダメシ」を開催しています。実際に学生と食事をするときは、会社のサービスや製品・待遇や条件などの説明はあまりせず、将来のビジョンや学生と社会人との認識のギャップなどをざっくばらんに話せるような雰囲気作りを心掛けているそうです。入社後に一緒に働く先輩や上司との関係性を事前にイメージできるため、タダメシを経由して入社した社員は定着率が高いとのことでした。

「タダメシ」の詳細はビーウェルのHPをチェック

人材はかけがえのない財産

新卒採用

若手社員のYさんにもお話を伺いました。Yさんは、抱月工業は同業他社に比べて待遇が良く、働きやすさを感じながら日々の仕事に取り組めるとのことでした。

Yさんの話をお聞きして、「人材の確保と育成にはしっかりお金をかける」という大久保社長の言葉を思い出しました。抱月工業では、給与や福利厚生などの待遇を手厚くすることを大切にしていて、2025年には初任給25万円を目指しているそうです。

社長は、「新卒で入社したばかりの社員への給与は人材への投資と同じこと。社員自身が、会社が自分に25万円の投資をしていると理解し、投資される意味を考えることが大切」と話していました。

抱月工業では、社員の年収を100万円以上アップさせる取り組みにも着手し、その年の売上が年収の上げ幅以上にプラスになった実績があるそうです。人材へ投資をすることにより、全体的なエンゲージメントが上がることを身をもって体感しています。人材に投資することの重要性は、この実績からも確かさを増しています。

また、給与などの書面上の条件だけでなく、社長面談やイノベーション手当制度(業務改善の提案をすると1件当たり100円支給される制度)があるなど、ソフト面の施策にも力を入れています。社員のガス抜きの機会を積極的に設けたり、若手社員と役職者との距離感に気を配ったりして、働きやすい環境を包括的に整えています。待遇の良さに加え、会社全体で働きやすい雰囲気を大切にする方針が、人材の定着率の秘訣になっていると感じられます。

まとめー2024年度の新卒入社に向けて

新卒採用

今回、新卒採用に力を入れている抱月工業を訪問し、非常に多くの学びを得ることができました。大久保社長の社員との向き合い方や人材に投資する考え方だけでなく、実際に若手社員の会社への思いを生の声として伺うことがない、弊社代表をはじめ経営幹部がエンゲージメントとは何かを深く考える、とてもいい機会になりました。

新卒採用を成功させるための取り組みや大切にしている考え方として、入社前に一緒に働くイメージを共有する機会を持つことや、人材への投資の重要性、待遇面やソフト面から働く環境の整備など、新卒採用者の定着率を高める秘訣があると感じました。今一度自社に持ち帰って、制度をの見直しや取り入れられる施策の検討を重ね、まずは手始めに「この目標を達成したら、こういうことができる!」というビジョンを明確にし、それを社員と共有してまいります。

安田精機でも2024年度には3名の新卒者を採用予定です。今回の訪問を通し、学生にとって、初めて社会に出て一緒に働く上司・同僚が自分たちであることの意義を改めて考えることができました。

最後に、このような貴重な経験とお時間を頂けたこと、また本当にたくさんに学びと気づきを与えてくださった大久保社長はじめ、抱月工業のみなさまに、この場を借りて深く感謝申し上げます。

参考:抱月工業株式会社 抱月工業株式会社採用サイトタダメシ