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メルトフロー試験を1サイクル自動で実施
人為的誤差を軽減サンプルをセットするだけで、試験から清掃までの1サイクルを自動で行います。これにより、試験手順や清掃による人為的な誤差を軽減し、試験の再現性を向上させることができます。
1日の試験回数が多くない場合でも、試験の再現性を重視する際に導入をおすすめします。また、3回連続で試験を行う「3個掛けタイプ」もご用意しています。 -
シンプル、ゆえに堅牢
20年以上稼働する自動機構全自動タイプ・自動タイプには、ロボットアーム機構を採用しており、他社製品と比較しても圧倒的にシンプルかつ省スペースを実現しています。
ロボットアームとアームチャックで構成された機構は、アームの旋回・上下移動・アームチャックの回転動作のみで試験から清掃までを行い、複雑な動きを省くことでエラー発生リスクを低減しています。
また、試験のコア部分であるシリンダーは装置に固定されており、安全性だけでなく装置の堅牢性にも貢献しています。シンプル設計により故障が少なく、20年以上現役で稼働する装置も多数あります。 -
安田精機独自のサンプルカップ
多様なサンプル形状・材料特性に対応自動タイプ・全自動タイプに採用された独自開発のサンプルカップは、サンプルをシリンダーに直接投入できる機構です。ペレットをはじめ、顆粒、フレーク、シート、短冊状など、さまざまな形状のサンプルを充填できます。さらに、測定が難しい粉体状試料にも対応しています。
標準のサンプルカップには内壁にテフロンコーティングが施され、充填時の滑り性が向上しています。粘着性の高いサンプルには、内筒をテフロンチューブに換装するオプションも用意しています。 -
試験中のMVRをグラフ化
測定データの妥当性評価にも応用可能メルトフロー試験では、測定中に押し出される溶融樹脂に気泡が混入すると、流れ特性にばらつきが生じ、試験結果に影響を与えます。安田精機では、試験中のピストン挙動を高分解能ロータリーエンコーダーで実測し、MVRの時間変化を試験結果とともにデータとして保存するソフトウェアを開発しました。エア噛み(気泡混入)が発生した場合、MVRのグラフに特異な形状が現れるため、試験後でもオペレーターが試験結果の妥当性を判断できます。
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高性能A法カッター・自動秤量装置
サンプルカットから質量測定までを自動化安田精機独自開発のA法カッターは、さまざまな性質の樹脂に対応可能です。カット後、サンプルをエアブローで冷却し、秤量装置で質量を測定してMFR値を自動で計算します。
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パワフルな押出機構
モーター出力30kWの力で残試料を押出し材料の粘度によっては、試験後の残試料の押し出しが、MFR試験の中で最も労力を要する作業となります。自動タイプ・全自動タイプ共通の昇降軸モーターは、低粘度の材料でも残試料を確実に押し出すことが可能です。この機能により、試験後の残試料の排出とシリンダーの清掃を安全かつ確実に行えます。
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優れたランニングコスト
主な消耗品はガーゼのみで低コストを実現通常の試験では、消耗品はシリンダーや試験用ピストンの清掃に使用するガーゼロールのみで、ランニングコストを抑えることができます。
※長期的には、損耗状況に応じてダイやピストンなどの部品も交換が必要です。
掛け数 | 1個掛、3個掛(2種) |
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ダイ | 直径 φ2.095 ± 0.005 mm、長さ 8.000 ± 0.025 mm |
ピストン | ヘッド直径 φ9.474 ± 0.007 mm、ヘッド長さ 6.35 ± 0.10 mm |
シリンダー | 内径 φ9.550 ± 0.007 mm、長さ 160 mm |
温度 | Max. 300 °C(オプション:400 °C) |
初荷重 | 0.325 kgf |
追加荷重 | 1.20 〜 21.60 kgf(※オプション参照) |
測定法 | A法: 手動(オプション:自動) B法: 自動 |
試料投入 | 自動 |
荷重除重 | 自動 |
荷重交換 | 手動(オプション:自動) |
シリンダー清掃 | 自動(溶媒使用も自動) |
ダイ清掃 | 自動 |
ピストン清掃 | 手動(オプション:自動) |
ダイ掃除棒清掃 | 手動(オプション:自動) |
ガーゼ共有除去 | 手動 |
データ処理 | A法:自動 B法:自動 |
B法距離検出 | ロータリーエンコーダー |
専用ソフトウェア | Windows対応 |
電源 | AC 200/220 V、単相、15 A、50/60 Hz |
エアー源 | 0.5 MPa以上 |
機体寸法・重量(参考値) | 1個掛: 約 W675 × D645 × H1,370 mm・約 200 kg 3個掛: 約 W675 × D725 × H1,370 mm・約 220 kg |
メルトフロー試験では、10kg以上の試験荷重を使う場合があり、手作業での荷重交換は大きな負担と危険が伴います。自動荷重交換装置は、荷重の交換を自動で行い、作業者を負担や危険から解放します。また、登録した試験条件に応じた荷重を自動で交換するため、異なる試験条件のサンプルも連続して試験可能です。
サンプルカットからMFRの算出までを自動で行います。安田精機独自開発のA法カッターは、さまざまな性質の樹脂に対応可能です。カット後、サンプルをエアブローで冷却し、秤量装置で質量を測定してMFR値を自動で計算します。
標準仕様では1サイクルの試験を自動で行いますが、最大3サイクルの連続試験が可能になります。安全性向上や人的誤差の低減に加え、さらなる工数削減を目的とする場合に導入をお勧めします。