メルトフローレート(Melt Flow Rate)とは、溶融プラスチックの流動性を測定する尺度の一つです。

メルトフローレートは元々はメルトインデックスとも呼ばれており、現在ISOでの名称は、 g/10分で表すメルトマスフローレイト(MFR)と、 cm3/10分で表すメルトボリュームフローレイト(MVR) です。

メルトフローレート概要

樹脂の流動性を評価する方法はいくつかありますが、最も簡便で目安となる指標とされているものがメルトフローレートです。試験機械は押出し形プラストメータを用い、測定方法はJIS K7210で規定されています。

 

測定方法は、円筒状の押出式プラストメーターに入れた樹脂を一定の温度で加熱・加圧し、容器の底の開口部から10分間に押し出された樹脂量を測定します。

 

樹脂の分子量が大きくなるとMFRは小さくなり、逆に樹脂の分子量が小さくなるとMFRは大きくなります。一般的には、メルトフローレートの値が大きいほど溶融時の流動性や加工性は良好となりますが、引張り強さは低下します。

MFR(メルトフローレート)を評価する試験機一覧は>>

MFR(MVR)とはどんな試験?

メルトマスフローレイト(MFR),メルトボリュームレイト(MVR)はともに、熱可塑性樹脂の溶融時の流動性を表す数値です。JIS(ISO)規格では、K7210-1:2014(ISO1133-1:2011)にて規格化されています。シリンダ(熱炉)内にペレット(粉体の場合も)を充填し、既定の予熱時間待機した後、溶融した樹脂を一定の荷重をかけ、シリンダ底部に設置されたダイから10分間あたり、押し出される樹脂量を測定します。

値はそれぞれ、MFR(g/10min)と、MVR(㎤/10min)の単位で表されます。MFRは質量を、MVRは体積を表しています。MVRに溶融密度(溶融状態における材料密度)を掛け合わせると、MFRを求めることができます。

※ちなみに、「MI(Melt Index)」はMFRと同意語でポリオレフィンで使用されていた名称です。

MFRの試験方法(手順概要)

  1. ヒーターと断熱剤に覆われたシリンダー内に試料(ペレットや粉体)を充填。
  2. 押し込み棒などで圧縮(ガス抜き作業)
  3. ピストンを挿入して、荷重をセットする。
  4. 予熱時間として5分待機。
  5. 下部標線がシリンダー頂部に達した時点=ピストンヘッド下部がダイ上面50㎜の位置で試験を開始する。
  6. 既定の時間ごとにストランドのカットを行い、少なくとも3個のストランドを採取する。
  7. 採取したストランドの質量を測定し、下記計算式をもってMRF(g/10min)を算出する。

MFRの試験イメージ【図解】 ※JIS K7210参考

MFR/MVRの計算式とは?

A法

ある一定時間(例:60秒)で切り取り、押し出された樹脂の質量を測定し、次の計算式によりMFRを求めます。

MFRの計算式

MFR(g/10min)=600×m/t

m…切り取り片の平均質量(g)
t…試料の切り取り時間間隔(s)
600…基準時間の秒数(=10分)

 

<B法>

ピストンが所定の距離を移動する時間を測定し、次の計算式でMVRおよびMFRを求めます。
溶融密度の測定も行われ、MFRを計算するために用いられます。

MVR(㎤/10min)=427×L/t 

試験方法としては、A法は押出物(ストランド)を切り取り、その質量を測定し、B法は試験中のピストンの移動距離を測定して算出します。

MFR(g/10min)=427×L×ρ/t=600×m/t
※ρ=m/0.711×L

L…所定のピストンの移動距離(cm)
t…測定時間の平均値(s)
427…ピストンとシリンダーの平均断面積0.711(㎠)×600
ρ…試験温度での溶融密度(g/㎤)※ρ(カタカナで「ロー」と読みます。密度を示す単位)
m…ピストンが距離Lを移動して押し出す押出物の質量(g)

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MFRは試験も容易で管理がしやすい指標

MFRが大きい樹脂ほど流動性が良く(速い)、MFRが小さい樹脂は流れが悪い(遅い)と評価されます。ただし、以下の図のような実際の成型加工の時は瞬間的に狭いゲートを流動するのに対して、MFRは静的な状態での流動性を評価するため、MFRが成型条件と良好な相関があるというよりは、樹脂の品質管理、及び品質保証の重要な管理項目として活用されています。とはいえ、樹脂の流動性の特性を簡易的に把握するためにはMFRは試験も容易で管理しやすい指標だと言えます。

メルトフローレート試験はばらつきが出やすい?

メルトフローレート(MFR値)は、ペレットの感想状態(吸水量)や樹脂の配合や含まれる充填剤(ガラス繊維やカーボン繊維等)の添加量によっても大きく変動します。また、測定者の技量によってもばらつき(人的誤差)が発生しやすく、可能な限り同一の測定者が同じ条件下で計測をすると良いでしょう。

自動機のメリット

安田精機の自動機は、 試験毎の熱いシリンダーや ダイ の掃除も不要です。
作業者の負担が軽減され、作業効率が大幅にアップします。

また、安定した動作により人的誤差が出にくい点は、自動機の大きなメリットと言えます。

Q
全自動機と自動機、どちらを選べば良い?

 

A

全自動(LABOT)と自動(SAS)の特徴は下記リンクよりご覧いただけます。

YSSの全自動機「No.120-LABOT」と自動機「No.120-SAS」の特徴とは?>>

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